腎移植Q&A

どんな人が移植を受けられるのですか

腎移植を受けることができないのは、どのような場合ですか?

肺炎などの全身感染症、活動性肝炎、癌などです。これらは治ってからでないと移植はできません。その他にも、重い病気がある方では移植を受けられない場合があります。

糖尿病性腎症で腎不全になったのですが、移植はむずかしいですか?

糖尿病の方でも腎移植は受けられます。現在、透析導入の原疾患の第1位は糖尿病です。欧米では腎移植患者さんの3割は糖尿病で腎不全になった患者さんです。糖尿病患者さんに腎移植した場合、糖尿病以外の腎移植患者さんと比較して成績は劣らないとの報告があります。また、糖尿病で腎不全になった患者さんに腎移植を行うと透析を続けるよりも予後がよくなるとの報告もあります。糖尿病には様々な合併症があるので特有の対策が必要となりますので透析施設・移植施設の先生とよく相談してください。

どんな腎臓病でも移植を受けることができますか?

嚢胞腎や膠原病(SLEなど)による腎不全患者さんの場合も、腎移植の成績は良いので問題ありません。ただ巣状糸球体硬化症(FGS)の場合は、移植腎に再発する可能性が高いので、工夫が必要です。

移植は何度でも受けることができるのですか?

移植腎がダメになっても、命まで落とす訳ではありません。3回くらいまでは移植手術を受けられます。生体腎移植でも献腎移植でも可能です。

透析を受ける前に腎移植ができるのでしょうか?

先行的(プレエンプティブ)腎移植と呼ばれており、主に小児に対し行われていました。なぜなら、小さな子供では透析することが難しく、さらに早く移植を受けた方が成長発達に有利だからです。しかし、最近では成人に対しても積極的に先行的腎移植が行われるようになりました。これは透析を経てから移植を受けるより、先行的腎移植を行った方が成績が良かったという事実に基づいています。

先行的腎移植を受けるタイミングは?

はっきりした基準はありません。おおむね透析が必要となる時期と同じですが、もとの病気によっても多少異なります。診てもらっている腎臓内科医や移植医に尋ねてください。

先行的腎移植を受ける場合の費用負担はどうなりますか?

障害者1級に認定されないことがあります。その場合は更生医療証の取得が必要となります。詳しくは「移植後の治療費はどうなりますか?」をご覧ください。

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